2025年12月18日
先日無事に納品を終えた「建設業向けの顧客・工事管理システム」の裏側をご紹介します。
「WordPressって、ブログとかホームページを作るものじゃないの?」と思われるかもしれませんが、実は工夫次第で、本格的な業務システムとしてもすごく優秀な土台になるんです。
今回、お客様が抱えていたお困りごとをどう解決していったのか、現場のメンバー視点でお話しします。
1. 「あの情報はどこ?」をなくしたい。
今回ご相談をいただいた有限会社宝迫建設様では、情報の管理が「担当者さんの手帳」と「事務さんのExcel」に分かれていました。
- 「あのお客さん、前はどんな工事したっけ?」と思ったら、まず手帳を確認。
- 工事の詳しい内容は、事務所に戻ってExcelを開かないと分からない。
- お客さんの情報と工事の情報がバラバラで、パッと繋がらない……。
こうした「ちょっとした手間の積み重ね」が、忙しい現場では大きなストレスになっていました。 そこで私たちは、「WordPressをベースにして、誰でも迷わず操作できる、専用の管理システムを作りましょう」と提案しました。
2. あえて「独自プラグイン」にこだわった理由
通常、WordPressを改造するときは「テーマ(見た目)」の部分に機能を追加することが多いのですが、今回は「独自プラグイン」という形で、機能を完全に切り離して作りました。
なぜそうしたのか?
理由はシンプルで、「長く、安心して使ってほしいから」です。
- デザインを変えてもシステムが壊れない: 数年後に「ホームページのデザインを新しくしたいな」と思っても、業務システムの部分は別物として動いているので、影響を受けません。
- 動きが安定する: 余計な機能を動かさず、今回の業務に必要なプログラムだけを動かすので、動作がスムーズです。
- メンテナンスがしやすい: 私たち開発チームも、不具合のチェックや機能追加がしやすく、結果として将来のコストを抑えられます。
「ただ動けばいい」ではなく、「5年後、10年後も便利に使ってもらえる構造」を第一に考えて設計しました。
3. 「データベース」を専用に設計しました
WordPressにはもともと「記事を書く」ための仕組みがありますが、それだけで顧客管理をするには少し無理があります。
そこで私たちは、WordPressの中に「顧客専用の引き出し」と「工事専用の引き出し」を新しく作りました。
これにより、
- 「お客様Aさんのページを開くと、過去から現在までの工事履歴がずらっと並ぶ」
- 「工事名から、すぐにお客様の連絡先が分かる」 という、建設業の皆さんが一番欲しかった「情報の繋がり」をスムーズに実現できました。
4. 現場で「使いやすい!」と言ってもらうための工夫
システムは、使ってもらえて初めて価値が出ます。 今回は「WordPressを触るのが初めて」というスタッフの方も多かったので、とにかく「直感でわかること」を大事にしました。
色で役割を分ける
画面をパッと見ただけで「今、自分は何の作業をしているか」がわかるように色分けをしました。
- 顧客管理画面: 誠実で落ち着いた「ブルー」
- 工事管理画面: 現場のエネルギーを感じる「グリーン」
たったこれだけのことですが、「青い画面ならお客さんの登録、緑の画面なら工事の入力」と、体で覚えられるので操作ミスがぐっと減ります。
必要なことだけを表示する
多機能すぎるシステムは、逆に使いにくいものです。 今回は「Phase1(第一段階)」として、今すぐ現場で必要な項目だけに絞り込みました。まずは使い勝手に慣れていただき、使いながら「もっとこうしたい」を見つけていくスタイルをご提案しています。
5. お客様と一緒に作っていく感覚
開発中、私たちが特に大切にしていたのがコミュニケーションです。
難しいIT用語は使わず、「ここのボタンを押したら、次はこの画面が出るのが自然ですよね?」といった具合に、お客様の業務の流れに合わせることを徹底しました。
途中経過もこまめにお見せして、「今ここができています」「次はここを作りますね」と、一緒に階段を登っていくような進め方を心がけました。
6. これからのこと:システムは一緒に成長します
今回のシステムは、これで完成ではありません。 むしろ、ここからがお付き合いの始まりだと思っています。
将来はさらに便利にするために、こんな拡張も考えています。
- 見積書や請求書をボタン一つでPDFに: 手書きやExcelでの作成時間をゼロに。
- スマホで現場写真をアップ: 現場から直接、工事の進捗を共有。
- カレンダー連携: 職人さんの手配状況を一目で確認。
「最初から完璧なもの」を目指して大金をかけるのではなく、「まずは基盤を作り、業務の成長に合わせて少しずつ機能を足していく」。 これができるのも、WordPressを使った独自開発の大きなメリットです。
おわりに
私たちは、ただシステムを作るだけでなく、「お客様の時間がもっと自由になること」を目指しています。
「Excel管理が大変になってきた」「自社に合ったシステムが欲しいけれど、何から手をつけていいか分からない」 そんなお悩みがあれば、ぜひ気軽にお声がけください。
私たちのチームが、皆さんの「現場の想い」を形にするお手伝いをさせていただきます!
今回のキーワード
WordPress / プラグイン開発 / 顧客管理 / 工事管理 / 業務システム / データベース設計 / UI設計 / 建設業 / DX
